福岡県で申請できる海外進出の補助金まとめ
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この記事では、福岡県内で申請できる海外進出支援の補助金や融資制度について紹介します。
特に、福岡市のスタートアップ向け補助金や農業者支援事業など、多様な選択肢が用意されています。しかし、補助金によって応募条件が異なり、早めの準備が大切です。
本記事を最後まで読んで、海外進出を成功させるために最適な補助金を活用し、資金面での不安を解消しましょう。
はじめに:補助金と助成金の違いは?
中小企業が海外進出を成功させるためには、自社リソースだけで事業を展開しようとすることはおすすめできません。外部のコンサル業者に戦略立案のサポートを受けたり、海外進出に特化した補助金を申請するほうが良いでしょう。
「補助金」や「助成金」という資金援助の手段がありますが、これらには明確な違いがあります。ここでは、その違いを分かりやすく説明します。
補助金 | 助成金 | |
受給の難易度 | 難しい | 易しい |
申請期間 | 短い | 長い |
支給タイミング | 後払い形式 | 後払い形式 |
簡単に説明すると、助成金は条件を満たせば比較的受け取りやすいのに対し、補助金は応募者が多く、条件を満たしていても競争に勝たなければ受け取れません。
助成金は、必要な要件をクリアすれば申請が通りやすい資金援助です。一方で、補助金は公募による支援金のため、競争で勝ったものだけが援助を受けられます。
福岡県内で申請できる海外進出に関する補助金の情報まとめ
福岡県内で申請できる海外進出に関する補助金のおすすめは、以下の5つがあります。
補助金名 | グローバルサウス未来志向型共創等事業 | 福岡市スタートアップ海外展開支援補助金 | 新たな事業活動を支援する融資制度等 | 輸出に取り組む農業者支援事業 | 海外展開支援事業費補助金 |
実施機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構 | 福岡県福岡市 | 株式会社日本政策金融公庫 | 福岡県久留米市 | 福岡県飯塚市 |
対象地域 | 全国 | 福岡県福岡市 | 全国 | 福岡県久留米市 | 福岡県飯塚市 |
上限金額 | 40億円 | 500万円 | 7億2000万円 | 40万円 | ー |
公募期間 | 2024年6月6日(木)〜 | 2024年5月27日(月)〜12月27日(金) | 2023年9月22日(金)〜 | 2023年12月4日(月)〜 | 2022年4月14日(木)〜 |
対象業種 | 漁業, 製造業, 情報通信業, 卸売・小売業, 飲食業,建設・不動産業, サービス業, 医療・福祉,農業・林業, その他, 宿泊・旅館業, 物流・運輸業 | 漁業,製造業,情報通信業,卸売・小売業,飲食業,建設・不動産業,サービス業,医療・福祉,農業・林業,その他,宿泊・旅館業,物流・運輸業 | 漁業,製造業,情報通信業,卸売・小売業,飲食業,建設・不動産業,サービス業,物流・運輸業,医療・福祉,農業・林業,その他,宿泊・旅館業 | 農業, 林業 | 漁業,製造業,情報通信業,卸売・小売業,飲食業,建設・不動産業,サービス業,物流・運輸業,医療・福祉,農業・林業,宿泊・旅館業 |
ひとつずつ見ていきましょう。
グローバルサウス未来志向型共創等事業(全国)
「グローバルサウス未来志向型共創等事業」は、今後成長が見込まれる未来産業に関して、グローバルサウス諸国への進出をサポートします。
グローバルサウスとは、インドやブラジル、タイ、南アフリカのような、南半球に位置する新興国を意味します。かつての冷戦時代に「第三世界」と呼ばれていた国々ですが、近年は経済成長が著しく、ビジネス面でも注目を集めているのです。
こちらの補助金は福岡だけでなく、全国から申請できる補助金となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
福岡市スタートアップ海外展開支援補助金(福岡県福岡市)
「福岡市スタートアップ海外展開支援補助金」は世界で通用するような最先端技術やサービス、プロダクト等を有するスタートアップ企業向けの補助金支援です。
海外展開に要する経費を助成し、福岡発のグローバルスタートアップを輩出することを目指しています。海外進出と相性の良いスタートアップ企業の支援をしてくれるため、福岡で海外進出を計画している中小企業はぜひご活用ください。
ただし、対象者の要件として、以下の4点を満たす必要があるので注意しておきましょう。
- 創業からおおむね10年以内の企業であること
- 本社を福岡市内に置き、将来にわたって市内で事業を継続する意思を有すること
- 市税に係る徴収金を滞納していないこと
- 暴力団または暴力団員と密接な関係を有する者でないこと
詳細を知りたい方は、PR TIMESのプレスリリースも参照してください。
>>https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000123.000048792.html
新たな事業活動を支援する融資制度等(全国)
「新たな事業活動を支援する融資制度等」は、経営革新を図る事業活動や本業の経営力強化につながる事業活動に取り組まれている方が融資を受けられる補助金融資制度です。
株式会社日本政策金融公庫が運営しており、全国的に展開されています。
地域資源を活用した事業や、農林漁業者と中小企業が協力して進める事業(農商工連携)、さらに新しい技術の事業化や第二創業を目指す場合にも、融資が受けられます。
特に、平成24年8月に施行された「中小企業経営力強化支援法」では、海外展開を進める企業向けに、資金調達をサポートする特例制度が設けられました。この法律に基づく支援を利用することで、海外進出に必要な資金を確保しやすくなったのです。
輸出に取り組む農業者支援事業(福岡県久留米市)
「輸出に取り組む農業者支援事業」は、福岡県久留米市で受けられる補助金制度で、地元の農産物や農産加工品を海外へ輸出する際に必要な販路拡大の費用を支援することを目的としています。
対象者は久留米市に住む農業者や、事業区域が久留米市にある農業協同組合、または久留米市内の農地を耕作する法人のみです。補助金の上限額は最大40万円(ただし、久留米市に在住する農業者の場合、上限は20万円となる)です。
この補助金によって、久留米産の農産物が海外でより広く認知されることを自治体は狙っています。詳細が知りたい方は、久留米市の公式サイトで確認しておきましょう。
海外展開支援事業費補助金(福岡県飯塚市)
「海外展開支援事業費補助金」は福岡県飯塚市が主体として運営する海外進出のための補助金制度で、中小企業の海外展開を支援することを目的としています。
この制度を通して地域経済の活性化を図り、中小企業が日本国外で新たな販路を開拓する際にかかる費用を一部または全額補助するのが特徴です。対象事業は「自社独自の活動や公的支援機関を活用した活動」となっており、事業の規模や内容に応じて補助が受けられるかどうかが決まります。
対象となる事業者は、飯塚市内に事業所または事務所を有する中小企業限定です。
ただし、市税の滞納がある企業や暴力団と関わりのある企業は対象外となるのでご注意ください。
補助対象となる経費には、以下のようなものが含まれます。
- 旅費:海外での商談や展示会に出展するための交通費や宿泊費
- 事務費:郵送費や運搬費、展示会の出展料、通訳・翻訳の費用、パンフレットやポスターの印刷費、広告費など
- 委託費:販路を広げるために外部の業者に依頼する際の費用
- その他:市長が特に必要と認めた経費
補助金の額は、取り組みの内容によっても異なりますが、自社で独自に活動する場合は、かかった経費の半分が補助されます(上限は5万円)。また、公的支援機関を活用した場合は、1万円未満の費用であれば全額補助、10万円以上の費用については最大で5万円まで補助されます。
まとめ:海外進出を成功させるには、福岡県で申請できる補助金を最大限活用しよう
今回は、福岡県内で申請できる海外進出に特化した補助金について解説しました。
今回紹介した補助金を活用して、海外進出のためのリソースを効果的に増やしましょう。また、資金以外の部分でも外部リソースを活用することは、海外進出の成功確率を高めるために非常に有効です。
福岡県での海外進出に強みを持つグロスペリティでは、海外進出の戦略立案から現地での営業代行までを一貫して対応できます。まずは、お気軽に海外進出についての疑問をお問い合わせいただければ幸いです。
監修者
岩﨑 正隆 / 代表取締役
福岡県出身。九州大学大学院卒業後、兼松株式会社にて米国間の輸出入業務や新規事業の立ち上げ、シカゴでの米国事業のマネジメントに従事。帰国後はスタートアップ企業にて海外事業の立ち上げを経験。自らのスキル・経験を基により多くの企業の海外進出を支援するために、2023年に株式会社グロスペリティを設立。