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アメリカへ輸出する際の注意点は?海外進出を成功させたい人必見!

アメリカへの輸出には多くのメリットがあります。多様な市場と高い購買力や円安による優位性などです。

しかし、その一方で厳しい規制や高額な輸送コスト、訴訟リスクなども存在するため、しっかりとした準備が必要不可欠でしょう。

この記事では、アメリカ輸出を成功させるためのメリットとリスク管理方法を具体的に解説します。

現地市場の攻略を目指す企業にとって大いに役立つ内容です。ビジネス拡大を目指す際に押さえておきたいポイントを、ぜひご確認ください。

はじめに:日本とアメリカの貿易関係は?

日本とアメリカは互いに重要な貿易パートナーです。1980年代は両国間の貿易摩擦が問題になりましたが、今では摩擦も減少しています。

◻︎アメリカと日本の輸出入の関係(外務省

貿易額(2023年)

輸出(日本から国):20兆2,603億円(前年比 +11.0%)

輸入(米国から日本):11兆5,465億円(前年比 -1.8%)

主要品目

輸出(日本から米国):自動車、原動機、自動車部品、建設用・鉱山用機械、科学光学機器

輸入(米国から日本):医薬品、原動機、液化石油ガス、科学光学機器、穀物類

また経済面以外にも日米安全保障条約を結んで軍事保証の関係を築いていたり、文化的な交流も活発に行われていたりと友好な関係を築いています。輸出業者は今後の日本とアメリカの関係にも注視しながら、輸出を進めていきましょう。

アメリカ輸出の5つのメリット

アメリカはカナダ、メキシコ、アジア諸国、ヨーロッパなど幅広い国と貿易をしており輸出先として人気が高いです。そんなアメリカへ輸出するメリットを5つ紹介しますので、ぜひ押さえておきましょう。

メリット①:巨大な市場規模と高い購買力がある

アメリカは世界最大の経済大国です。

海外進出先の国としても魅力的で、特に巨大な消費市場と顧客の購買力の高さが利点になります。

アメリカの人口は2024年6月時点で約3億3,650万人(2024年6月米統計局推計)であり、中国、インドに続いて世界で3番目に人口の多い国です。

またGDPは27兆3,609億ドル(外務省)と世界1であり、経済活動が活発であることが分かります。

アメリカへ輸出することで広いマーケットと高い購買力の恩恵を受け、新たな顧客を獲得できます。自社製品の売上を拡大するためにアメリカへの輸出を検討してみてはいかがでしょうか。

メリット②:円安により利益が増大する

ここ数年の間に円安が急速に進行し、現在は1ドル140円〜150ほどで取引されています。

ドル建てで見た場合、日本製品の価格が低下するため、アメリカ消費者は商品を購入しやすくなるでしょう。また日本の輸出企業が得るドル建ての売上高が円に換算されることで、利益が増加します。

現在の為替の状況は輸出が中心の企業にとって大きなチャンスです。為替は今後の動きが読みにくいため、利益アップのチャンスを逃さないために積極的に輸出を進めましょう。

メリット③:新たなアイデア製品が受け入れられやすい

アメリカ市場は非常に多様であり、新しいアイデアやイノベーションに対して開かれています。その文化を背景にスタートアップ企業が多く生まれる文化があります。

そのため、他社と差別化された商品やサービスを輸出できる企業は、アメリカ市場で成功できる可能性が高いです。また、一般消費者も新しく付加価値の高い製品やサービスを積極的に受け入れる傾向があります。

独自のアイデア商品がアメリカの消費者にマッチすれば、大きなビジネスチャンスを獲得できるでしょう。

メリット④:日米貿易協定により関税を軽減できる

日本とアメリカは2020年1月1日に日米貿易協定を締結しており、輸出業者は関税の引き下げを行うことが可能です。アメリカは工業製品を中心に特恵税率の対象としていますので、自社製品が該当するかを確認しましょう。

日米貿易協定の特恵税率を受けるためには以下の流れで実施します。

  • 輸出する品目のHTSコード(米国の関税分類番号)を特定する
  • 関税率を調べる
  • 原産地規則を満たしているかを確認する
  • 輸入者による特恵待遇の要求を行う

使える制度を忘れずに活用し、利益アップに努めましょう。

メリット⑤:日本製品がアメリカで根強い人気を誇る

日本製品はアメリカで高い人気を誇るものが多いです。日本製品の高い品質やデザインが受け入れられてアメリカ市場に浸透しています。さらに人気製品のジャンルも多岐に渡り、特に日本文化・伝統工芸品やアニメグッズなどは人気が高いです。

◻︎アメリカで人気の日本製品

  • 調理器具:包丁、フライパン、
  • 食品・飲料:寿司、ラーメン、お菓子類、ビール、お茶、調味料
  • ゲーム・アニメグッズ:Tシャツ、フィギュア
  • 文房具:ボールペン、万年筆、ノート、消しゴム
  • 家電製品・電子機器:電子レンジ、炊飯器、テレビ、ゲーム機

自社製品に当てはまるものがあるかは必ず確認してきましょう。

アメリカへ輸出する際の3つの注意点

アメリカへの輸出はメリットが大きい分、いくつか注意点もあります。以下に挙げるものは最低限押さえる必要がありますので、確認しておきましょう。

注意点①:アメリカへ輸出時には規制がある

アメリカへ輸出するにあたって事前認証が必要な製品もあります。例えば食品、医薬品、医療機器などは事前にFDAからの認証を取得しなければなりません。認証取得には時間やコストがかかりますので、十分なリソースを確保しておきましょう。

また、アメリカには輸入数量割当制という制度があります。一定期間内に輸入される製品の量に制限があったり、制限を超える製品の税率が高くなったりする制度です。製品によって課せられる内容が異なりますので、詳しくはこちらを参照下さい。

アメリカの規制は頻繁に変わる可能性がありますので、輸出業者は定期的なチェックを怠らないことも重要です。規制をクリアできるように事前準備を徹底しましょう。

注意点②:輸送費が高額になりやすい

日本からアメリカへ製品を輸送する際は、地理的距離の影響で輸送コストが大きくなってしまいます。輸送費は輸送手段によって大きく異なります。

一般的に海上輸送は大量の商品を安く輸送できるためコスト効率が良いです。ただ、運送時間が長いため商品を届けるのが遅くなり、盗難のリスクも高まります。一方、航空輸送は短い期間で輸送できますが、コストが高くなる傾向です。

これらの輸送方法は、輸出する製品の特徴と輸出業者の事情に合わせて選ぶのが良いでしょう。以下に輸送方法を選ぶ際の基準を示します。

納期 製品重量 製品単価 安全性
海上輸送 余裕がある 重い 低い 重視しない
航空輸送 急ぎ 軽い 高い 重視する

注意点③:訴訟されるリスクが高い

アメリカは訴訟大国として知られています。そのため、訴訟リスクを下げるために製品の使用方法や危険性などのラベル表示に気を配ることが重要です。また、商品の品質テストや品質管理を徹底することで、トラブル発生の未然防止にも努めましょう。

さらに仮に訴訟が起きたことを想定して、保険で費用を補填したり、迅速に製品をリコールできる計画も立てておいたりなども必要となります。

以上のような対策を抜け漏れなく行うことで、訴訟リスクを最小限にとどめましょう。

まとめ:適切な手続きを踏んでアメリカへ輸出する

今回はアメリカ輸出のメリットや注意点を紹介しました。ただ、実際にアメリカへ輸出する際の手続きは複雑です。さらに言葉の壁や販売戦略に苦戦するケースも多いでしょう。

当社グロスペリティはアメリカにも拠点を構えており、豊富な販売ノウハウを駆使してアメリカへの輸出をお手伝い致します。初めてのアメリカ進出に不安や悩みを持っている企業様はぜひ当社にお問い合わせください。

 

EDITOR

監修者

岩﨑 正隆

岩﨑 正隆 / 代表取締役

福岡県出身。九州大学大学院卒業後、兼松株式会社にて米国間の輸出入業務や新規事業の立ち上げ、シカゴでの米国事業のマネジメントに従事。帰国後はスタートアップ企業にて海外事業の立ち上げを経験。自らのスキル・経験を基により多くの企業の海外進出を支援するために、2023年に株式会社グロスペリティを設立。

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