2025年07月27日
食品系商社のアメリカ向けB2C輸出事業展開を支援
クライアント名非公開|食品・商社業界

背景|輸入中心のビジネスモデルから、新たな収益の柱として「輸出」への挑戦
本案件のクライアントは、これまで長年にわたり海外からの輸入食品を取り扱ってきた日本国内の食品系商社。既存のビジネスは主にB2B取引であり、豊富なネットワークと安定した販売ルートを有していました。しかし、国内市場の縮小傾向や円安の追い風を受け、「今後は日本発の食品ブランドを海外に向けて発信していきたい」「輸入一辺倒のビジネスから、輸出によるグローバル展開へとポートフォリオを広げたい」という強い意欲をお持ちでした。
特に注目されていたのは、アメリカ市場向けのB2C食品輸出です。近年、健康志向や日本食ブームの高まりもあり、アメリカでは日本発の高品質な食品への関心が高まっています。しかしながら、これまで輸出経験がなかった同社にとって、FDA対応、英語での営業資料作成、アメリカの小売事情の理解、商流の構築といった諸課題は高いハードルでした。
そうした背景から、海外進出支援に強みを持つグロスペリティにご相談いただき、「海外営業代行」サービスを導入いただくこととなりました。
ご支援内容|米国食品市場への本格展開に向けた多層的な実行支援
プロジェクト初期では、まずはクライアントの商材や流通モデル、販売目標、リソース状況などを丁寧にヒアリングしながら、アメリカ市場への進出方針を共同で策定。当社が支援してきた他の海外食品展開の成功事例も踏まえながら、最適なマーケットイン戦略をご提案しました。
実行フェーズにおいては、戦略立案から現地営業活動までをワンストップでサポート。以下のような具体的な支援を行いました:
① アメリカ進出の戦略アドバイザリー
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米国市場における類似商品動向の調査・競合分析
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ターゲット消費者・ターゲットバイヤーの明確化
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商流構築シミュレーション(輸出スキーム、現地卸との役割分担など)
② 営業代行・販路開拓支援
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アメリカ国内の商社・日系小売チェーン・高級スーパー等のターゲットリスト作成
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営業資料(英語商品説明資料、ブランドストーリー、プレゼン資料)の作成支援
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現地へのアプローチ代行(バイヤー宛メール/SNS連携/電話営業)
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商談設定およびオンラインでの同席・ファシリテーション
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商談後のクロージングサポート、条件調整
③ 規制対応支援(食品輸出に必須のFDA登録)
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米国FDA施設登録の申請代行
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FDA基準を満たす英語版ラベル/パッケージ表示内容の作成支援
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商品カテゴリに応じた申請戦略のアドバイス
これら一連の支援は、すべて「海外販路開拓 × 食品 × アメリカ展開」に特化した当社のノウハウに基づき、各段階に最適な専門人材が対応いたしました。
成果|初の輸出案件の成約と、米国大手小売との継続的な商談創出
これまでの支援を通して、合計10件以上のアポイントメントを獲得。中には、現地で日本食専門店を展開する企業や、健康食品分野に特化した日系流通企業など、多様な業態のバイヤーとの商談機会を創出することができました。
そして支援開始から半年以内に、アメリカ現地の小売系流通企業との初成約を達成。これにより、クライアントにとっては初の海外輸出による受注獲得となり、現在も継続的な販売へと発展しています。
さらに、現在はアメリカの大手ローカル企業とも交渉中であり、実現すれば広範囲での商品展開が期待できる状況です。アメリカ市場向けの食品輸出事業の柱を確立するための足掛かりとなる、大きな一歩となりました。
今後に向けて|継続的な販路拡大とブランド認知向上を支援予定
今後も当社では、クライアントの海外事業部門の“外部パートナー”として、継続的な商談機会の創出と顧客管理を行っていきます。また、販路の多様化を目的として展示会出展の支援や米国食品ビジネスの専門家との追加連携によるセールス強化など、フェーズに応じた新たな展開支援を段階的に進めてまいります。
日本発の優れた食品を世界へ届けるというビジョンの実現に向けて、海外進出支援 × 食品輸出 × アメリカ展開の専門パートナーとして、引き続き伴走してまいります。