【必見】カナダへ輸出する5つのメリットと注意点を解説します
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しかし、やり方を間違えると損してしまう可能性もあります。
カナダ市場で成功すれば他国への展開も期待でき、企業の成長を加速させるチャンスです。本記事では、カナダ輸出の利点とリスクを詳しく解説し、成功のためのポイントを押さえます。それでは見ていきましょう。
輸出前に押さえたい日本とカナダの関係性とは?
日本とカナダは政治や経済、文化交流を基盤に強い関係性を築いてきました。両国は国連、G7などの多国間のフォーラムに参加しており、他の参加国とも協力して国際問題に取り組んでいます。
また日本とカナダは2国間のパートナーシップも強化していて法律、気候変動、自由貿易、人権など国際的な課題に対する具体的なアクションプランを作成しています。今後も諸問題の解決のため、良好な関係を継続していくことが予想されるでしょう。
また日本とカナダは貿易も非常に活発です。両国間の主な輸出入品は以下になります。
【日本→カナダへの輸出品】
自動車、機械、電気機器、化学製品
【カナダ→日本への輸出品】
石炭、液化天然ガス、鉱物、木材、農産物(小麦、大豆など)
カナダへの輸出を考えている人は、今後の日本とカナダの関係性も注視しておきましょう。
カナダ輸出の5つのメリットを解説
カナダにとって日本は輸入、輸出ともに世界で4番目に貿易額が多い国です(2023年データ 外務省北米局)。日本からカナダへ輸出する際は様々なメリットを享受できますので、ぜひ押さえておきましょう。
メリット①:安定した経済と高い購買力
カナダの市場は非常に安定しており、カナダ市民の購買力が高いことが輸出側の大きなメリットです。カナダでは毎年人口が約1%ずつ増加しており、GDPは2024年推計値で世界10位、1人当たり名目GDPは約55,528米ドルと日本(34,555米ドル)の約1.6倍となります(ジェトロ)。
また、カナダの人口は約4010万人(外務省)で、主要経済国と比較して市場規模は大きくないものの高い購買力が魅力です。特にトロント、バンクーバー、モントリオールなどの都市部への製品展開を行うことで売上アップが見込めます。
今後も経済成長が期待できる国であり、高い購買力を保有していることを押さえておきましょう。
メリット②:多国籍文化による多様なニーズ
カナダは移民を積極的に受け入れる文化のため、様々な市場ニーズが存在します。そのため、思わぬ製品がカナダ市民へ受け入れられる可能性があります。
また都市部では高水準な生活を維持しており、質の高い製品を求めている人が多いです。さらにカナダでは環境配慮や健康ブームが到来していたり、日本の伝統文化にも関心が高い人が多かったりします。
高付加価値な製品や流行に合わせた製品を輸出することで、多様な市場ニーズを満たすことができるでしょう。
メリット③:自由貿易協定がある
日本とカナダの間ではCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)などの自由貿易協定(FTA)が適用されており、関税の削減や撤廃が可能です。こうした仕組みを活用することでコストを削減し、企業の利益アップに繋がるでしょう。
ただし、自由貿易協定(FTA)に基づく関税の削減や免除を受けるためには、原産地証明書を提出する必要があります。日本からカナダへ輸出する際は商品が日本製であることを証明することを意味しています。日本の商工会議所で発行できるので、輸出前に必ず実施しておきましょう。
企業は自由貿易協定をフルに活用して、輸出利益の最大化を目指しましょう。
メリット④:他市場へアクセスできる
カナダは日本だけでなく他の多くの国と自由貿易協定を結んでおり、カナダ市場で成功を収めれば他の市場への拡大を狙えます。
カナダの主な自由貿易協定
- CUSMA(カナダ・米国・メキシコ協定)
- CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)
- CEFA(カナダ・EU包括的貿易投資協定)
特にカナダとアメリカは経済的な結びつきが強く、カナダではアメリカ市場に連動した経済活動が行われています。さらにカナダは地理的にアメリカ市場へのアクセスもよく、巨大なアメリカ市場への製品展開も狙えます。カナダだけでなく、他市場への展開も狙えるのは大きなメリットでしょう。
メリット⑤:市場の安全性が高い
カナダ政府は市場の安全性を高める取組みに努めており、輸出業者は安心・安全な取引が可能です。
例えば、カナダは知的財産権の保護に力を入れており、企業側の技術やデザインが悪用されるリスクも低いでしょう。また、デジタルセキュリティも強化しており、オンライン取引やデータの情報保護も徹底されています。
また、カナダは世界的に見ても犯罪率が低く、治安が良い国として知られています。そのため製品の輸送や保管に関するリスクが少ないので、スムーズな取引が可能です。
輸出業者はカナダ市場の安全性を認識し、積極的な取引をしていきましょう。
カナダ輸出する際の3つの注意点を解説
カナダへの輸出には多くのメリットがある反面、いくつか注意点もあります。輸出を考える際は、以下の注意点を押さえておきましょう。
注意点①:二言語でのラベリング
カナダで販売される製品は、公用語である英語とフランス語の二言語でラベル表示することが法律で義務付けられています。
正確なラベル表示を行わないと罰則や商品を差し止めされる可能性もあるので注意が必要です。例えば、2023年8月カナダ保健省は2言語でのラベル表示がないエナジードリンクの自主回収を行なっています。
英語とフランス語でのラベリングを徹底して、法令違反とならないように注意しましょう。
注意点②:厳しい輸出規制と基準
カナダへ輸出するためには各製品ごとの輸出規制と基準をクリアしなければなりません。
1. 食品および農産物の規制
カナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency :CFIA)が輸入食品への規制を行っています。栄養成分や保管方法を分かりやすく記載する必要があり、記載位置にもルールがあるので確認しておきましょう。
2. 化粧品・医薬品・医療機器の規制
カナダ保健省(Health Canada:HC)が管理しています。成分表示、保管方法などの記載に加えて、製造方法や流通・販売の詳細な要件も規定されています。
製品ごとの規制を確認して、輸出規制をクリアできるように努めましょう。
注意点③:税金等のコスト面
カナダ輸出の際はコストにも注意が必要です。例えば、カナダの規制をクリアするための検査コストや輸送コストなどが考えられます。また関税以外の税金は基本的に輸入業者が支払いますが、契約条件によっては以下の税金を支払う必要があります。
- 連邦物品サービス税(GST):カナダ全土で一律5%
- 統一売上税(HST): 一部の州で適用
- 物品税や特別物品税(Excise Tax/Duty): タバコやアルコール製品などに課される
まとめ:カナダへの輸出を成功させてビジネスを拡大する
今回はカナダ輸出のメリットや注意点を紹介しました。カナダへの輸出に成功すれば、大きく自社製品を展開できるでしょう。当社グロスペリティでは、輸出販売のコンサルティングや海外顧客との仲介を通して、お客様の輸出を成功へ導くためのサポートを行っています。
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監修者
岩﨑 正隆 / 代表取締役
福岡県出身。九州大学大学院卒業後、兼松株式会社にて米国間の輸出入業務や新規事業の立ち上げ、シカゴでの米国事業のマネジメントに従事。帰国後はスタートアップ企業にて海外事業の立ち上げを経験。自らのスキル・経験を基により多くの企業の海外進出を支援するために、2023年に株式会社グロスペリティを設立。